東京マラソンで・・・

すでに読んだ方もいるかもしれませんが・・・

涙したので・・・



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 2010年。石山さんは「一生忘れないプロポーズに」と決意し、初のフルマラソンに挑んだ。ポーチに忍ばせたリングをゴールで待っていた久美子さんに差し出すと、左手の薬指にはめてくれた。
 結婚翌年に長女夏妃(なつき)ちゃんを授かり、マイホームも手に入れた。石山さんはジョギングをするとき、いつも久美子さんが看護師として働く病院で折り返した。「今、下にいるよ」とメールを送ると、帰宅した久美子さんは「私のこと相当好きなんだね」。一緒に笑った。「この幸せがずっと続く」と思っていた。
久美子さんは12年初め、首のリンパ節が腫れているのに気付いたが、精密検査は痕が残るので避けてしまった。その後に続いた熱やだるさも、2人して「産後で体調が戻らないせいだ」と思い込んでいた。



 「大きい。私、駄目かも」。肺がんが見つかった同年秋、患部の画像を見た久美子さんがつぶやいた。6日後、夫婦でデパートに向かい、1歳の夏妃ちゃんには早過ぎるランドセルを買った。娘の成長を見届けられない悔しさに、車に乗るたび夫婦で泣いた。



 13年元日、久美子さんは入院。病床で「本棚を見てね」と言われて自宅で確認すると、黒い手帳に6通の手紙が挟んであった。



 1通は石山さん宛て。<おばあさんになるまで傍(そば)にいたかった。なっちゃんが子どもを産むまで見守ってあげたかった><ママのものは全部なっちゃんにあげるんだ。だから、和くん、ちゃんと手入れしといてよ!>。残り5通は未来の夏妃ちゃんへの伝言だった。間もなく、久美子さんは息を引き取った。



 東京マラソンの当選通知が届いたのは、思い出の場所を通るたびに涙があふれていた頃だ。「前に踏み出してほしい」と言われている気がした。あの病院を折り返し地点に、また練習を始めた。



 数日前に風邪をひきタイムは6時間を超えたが一度も歩かなかった。涙で顔をくしゃくしゃにし、久美子さんの写真を頭上に掲げゴールをくぐった。「これが新たなスタートだ」。完走のメダルを夏妃ちゃんの首にかけた。
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by nagano-cordebunks | 2014-02-25 07:00 | 日常の話題 | Comments(8)
Commented by らふくん at 2014-02-25 09:12 x
朝から泣けるはなしです(T_T)
Commented by nori at 2014-02-25 12:33 x
(ノω・、)ウゥ
Commented by ろころこ at 2014-02-25 14:45 x
。゚(゚´Д`゚)゚。いろんな思いを抱いて走っているんだね。
Commented by とも@ヤマト at 2014-02-26 12:28 x
人生ってほんとにいろいろありますね、いいこともわるいことも・・・・・・・
Commented by nagano-cordebunks at 2014-03-03 08:29
らふくんさん。 いらっしゃい。

久しぶりに泣けるお話でした。
Commented by nagano-cordebunks at 2014-03-03 08:29
のりばーばさん。 いらっしゃい。

涙が出ちゃうよね・・・
Commented by nagano-cordebunks at 2014-03-03 08:30
ろころこさん。 いらっしゃい。

報道されるのは極一部だけど・・・
Commented by nagano-cordebunks at 2014-03-03 08:30
とも@ヤマトさん。 いらっしゃい。

いい事ばかりではないのが人生でしょうか?


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